「完全格って具体的に何?」「守護神帝王ってどういう状態?」「算命学って結局当たるの?」
そんな疑問を、基礎 → 完全格の考え方 → 守護神帝王の条件 → 自己診断 → 活かし方の順で、表・チェックリスト多めに分かりやすく整理しました。
※流派によって用語・判定基準・定義は異なります。本記事は“よく用いられる共通部分”に寄せた一般解説です。
算命学の基礎(60秒で要点)
算命学は、中国古来の陰陽五行(木・火・土・金・水)を土台に、生年月日などから命式(性質と運勢の設計図)を作り、性質・運の流れ(年運/大運)・相性などを読み解く占術です。
用語 | 超ざっくり定義 | 重要ポイント |
---|---|---|
十干 | 甲乙丙丁戊己庚辛壬癸(五行×陰陽) | 日干=自分の中心的な性質 |
十二支 | 子丑寅…(季節・循環) | 季節性=寒暖・燥湿の判断に必須 |
十大主星 | 行動様式・性格傾向 | 例:鳳閣(表現)/司禄(安定)/車騎(行動) |
十二大従星 | 生命エネルギーの出方 | 例:天将星=担力・責任の星 |
大運/年運 | 10年/1年単位の流れ | 守護神が「回る/回らない」の影響が大 |
覚えておくべき3点:「日干」「五行バランス(過多/不足)」「主星/従星の偏り」。
「完全格」とは?“整いすぎた命式”の総称
一般的に「完全格」は、要素の整合性が極めて高く、個性が強く現れるレア命式を指す総称です。
五行の偏り、一極集中、会局(方三位/三合)など極端に整った状態が含まれます。
代表的な「完全格」類型(ざっくりマップ)
類型 | 何が起きている? | 長所 | 注意点 | 合う環境の例 |
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五行一気型 | 干支がほぼ同一五行で統一 | 圧倒的集中力・専門特化 | バランス崩れ時に極端 | 専門職/職人/研究 |
主星一極主導型 | 十大主星の一つが卓越 | わかりやすい強み | 多様性が課題 | 役割が明確な現場 |
従星主導型 | 従星(例:天将星)が強烈 | 推進力・担力 | 負荷が重い/摩擦 | 責任あるポジション |
会局成立型 | 方三位/三合で気が合流 | 流れに乗りやすい | 逆流すると停滞 | チームで動く仕事 |
律音/納音強調型 | 干支が強く共鳴 | テーマが明快 | 融通が利かない | 目的が明確な環境 |
強い=良いではありません。強いほど“使い方と環境”次第で吉凶差が大きく出ます。
主星/従星が主導する「完全格」イメージ集
実占の可否は全体バランス次第。ここでは性質のイメージとして参照してください。
類型(通称) | 中心星 | 性質イメージ | 活かし方・適性例 |
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鳳閣星格 | 鳳閣(表現/発信) | 朗らか・伝達が上手 | 教育/広報/コンテンツ制作 |
調舒星格 | 調舒(感性/創造) | 繊細・アーティスト | 企画/制作/デザイン |
司禄星格 | 司禄(安定/蓄積) | 実務/継続力 | 経理/総務/運用 |
禄存星格 | 禄存(庇護/資源) | 面倒見・保護 | 人事/資産管理 |
車騎星格 | 車騎(行動/突破) | 決断・機動力 | 営業/現場/起業 |
牽牛星格 | 牽牛(責任/規範) | 規律・信用 | 品質管理/公的分野 |
龍高星格 | 龍高(開拓/探究) | 実験・先駆 | R&D/新規事業 |
玉堂星格 | 玉堂(学習/継承) | 体系化・師範 | 研究/教育 |
天将星主導 | 天将星(従星) | 担当力・大役 | 組織の要/事業責任者 |
守護神帝王とは?“不足を補い、過多を捌く”が噛み合う強命式
本記事での守護神帝王は、守護神(バランサー)が強く機能し、全体が安定高出力となる状態を指す説明です(通称的用法)。
守護神帝王の一般条件(共通イメージ)
項目 | 目安・ポイント |
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五行バランス | 不足を補い、過多を捌く(寒暖/燥湿も考慮) |
日干の体力 | 季節・支の助けで過労/虚弱にならない |
忌神の制御 | 忌神を合/冲/剋/泄でコントロール |
運の風向き | 大運/年運で守護神期が長く、忌神期は短め |
星の役割分担 | 主星/従星が噛み合う配置(過不足を助ける) |
要約:不足を埋め、余剰を流し、時期の追い風も味方にできる命式。
メリット/リスク
面 | 内容 |
---|---|
メリット | 伸びしろが大きく、責任ある役目で成果が出やすい |
リスク | 逆風期の反動が大きい/強さ頼みの無理に注意 |
季節と守護神のヒント表(寒暖・燥湿の感覚)
季節/気候感 | 過多/不足の体感 | 補う方向(守護神候補の例) |
---|---|---|
冬(寒) | 水・寒の過多 | 火(温め)+土(締め/保温) |
夏(暑/燥) | 火・乾の過多 | 水(冷やす/潤す)+金(冷却補助) |
梅雨(湿) | 土・湿の過多 | 木(発散)+金(水はけ) |
秋(涼/乾) | 金・乾の過多 | 火(土を経由)で温め+水で潤す |
例:冬の壬癸は寒が強い → 火・土が守護神候補になりやすい、など。
【自己診断テンプレ】守護神帝王“っぽさ”を測る
厳密判定はプロ推奨。ここでは傾向を掴む簡易法です。
ステップ1:命式を作る
-
「算命学 命式 作成」等で日干/五行配分/主星/従星を確認。
ステップ2:五行カウント表(概数でOK)
五行 | 干支/星から数える目安 | 合計 |
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木 | 甲・乙/寅卯/木性星 | □ |
火 | 丙・丁/巳午/火性星 | □ |
土 | 戊・己/丑辰未戌/土性星 | □ |
金 | 庚・辛/申酉/金性星 | □ |
水 | 壬・癸/子亥/水性星 | □ |
→ 突出(過多)と欠乏(不足)をマーク。
ステップ3:季節補正
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生まれの季節で寒/暑・燥/湿を上乗せし、守護神候補を仮設定。
ステップ4:制御の確認(合/冲/剋/泄)
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忌神(暴れやすい要素)が制御されている配置があるか?
ステップ5:星の役割分担
-
主星(行動癖)と従星(エネルギー出力)が噛み合うか?
ステップ6:大運/年運
-
直近10〜20年で守護神寄りか忌神寄りか?
簡易スコア(合計8点以上で“守護神帝王に近い”傾向)
チェック | 点 |
---|---|
欠乏五行を補う要素が命式内に複数ある | +2 |
過多五行を泄/剋で捌くルートがある | +2 |
季節補正と守護神候補が一致 | +1 |
主星/従星が補完関係(例:突破×担力) | +1 |
直近20年の大運が守護神寄り | +2 |
3つのケーススタディ(※分かりやすさ優先の仮例)
Case A:丙(日干/火)× 夏生まれ × 車騎強 × 天将
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五行:火多|木普|水少|金少|土少
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補正:夏の火が強→水で冷却/土で締め
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命式:金が少し→金→水の生成ルートに期待
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運:今後20年が金→水運
解釈:現在は熱量過多で突破◎だがオーバーヒート注意。金水運で冷静/戦略性が増し、守護神寄りの時期=拡大期。
Case B:庚(金)× 秋生まれ × 牽牛強 × 司禄
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五行:金多|土普|水普|木少|火少
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補正:乾燥気味→火(水経由)で温め+木で発散
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命式:木不足→人間関係の硬直に注意
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運:次の大運で木火が巡る
解釈:規範/品質で強み。木火期に柔軟性/温度が加わり管理職適性が上がる。守備一辺倒→攻守バランスへ。
Case C:癸(水)× 冬生まれ × 玉堂強 × 龍高
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五行:水多|金普|木普|火少|土少
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補正:火(土)で温め/締めが鍵
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命式:火弱→決断の遅さ/土弱→軸の弱さ懸念
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運:火土の短期追い風あり
解釈:学術/研究向き。火土期に決断/統合力が高まり成果を出しやすい窓。逆風期は準備/蓄積に徹する。
「当たる?当たらない?」の実務的な見取り図
観点 | 当たると言われる理由 | 当たらないと言われる理由 |
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理論 | 陰陽五行の整合的なフレーム | 流派/読解者差が大きい |
体感 | 性格/行動傾向の言語化と一致 | 時期論は外的要因でズレる |
心理 | 判断軸ができ意思決定が楽 | バーナム効果に注意 |
上手な付き合い方(行動指針)
-
予言ではなく**「癖×時期の地図」**として活用
-
守護神期=攻め/忌神期=守りで配分変更
-
仮説→行動→検証を3〜5年単位でメモ管理
よくある落とし穴(NG思考 → 修正)
NG思考 | リスク | 修正のコツ |
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完全格だから成功確定 | 反動も強い | 環境選びと休息の設計を |
守護神帝王じゃない=不利 | 期待値の誤解 | バランス型は安定運用が利点 |
無料命式の差で右往左往 | 表面差異に迷う | 意味の整合と行動に寄せる |
忌神期は何もできない | 停滞思考 | 整備/準備/学習に注力 |
実用:仕事・人間関係への落とし込み
兆候 | ありがち課題 | 行動のヒント |
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火過多 | 突進/短気 | 水で冷却:締切余裕/クールダウン習慣 |
水過多 | 迷い/先送り | 火で決断:デッドライン/小さく着手 |
木過多 | 拡散/広げすぎ | 金で剪定:やらないことリスト |
金過多 | 硬直/批判過多 | 木で柔軟:試作/実験の導入 |
土過多 | 停滞/保守固定 | 木水で流す:循環/外部刺激の導入 |
用語ミニ辞典(初学者向け)
用語 | ざっくり解説 |
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守護神 | 不足/過多を調整する“助っ人”要素 |
忌神 | 暴れやすく過多/停滞を招く要素 |
会局 | 支同士が組み、力が合流する現象 |
律音/納音 | 干支の強い響きが重なる配置 |
泄(せつ) | 過多の気を流す/逃がすこと |
FAQ
Q. 完全格の割合は?
A. レア扱いが一般的。ただし定義が流派差で変わるため厳密な比率は語れません。
Q. 守護神帝王がないと損?
A. いいえ。バランス型は安定運用が強み。強格は扱い次第で振れ幅が大。
Q. 四柱推命とどっちが当たる?
A. アプローチが違うだけ。算命学は宿命/環境適応・役割の視点が強い傾向。
Q. 自分で無料で調べられる?
A. 命式は可能。ただし守護神特定と大運判断は難所。重要判断はプロ併用が無難。
Q. 改名/方位で変わる?
A. 命式(宿命)は不変。ただし運用(選択/行動)で体感は大きく変わるのが現実的。
注意事項(大切)
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流派差が大きい分野です。本記事は共通説明に寄せています。
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健康/投資/法務など重大判断は占いに依存しないで、公的情報・専門家意見と多面的に。
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無料ツールの差は珍しくありません。**数値より「意味の整合」**を重視。
まとめ:強さは「バランス × 時期 × 使い方」
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完全格=整合が極端に高い“強い個性”の総称(長所も短所も強い)。
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守護神帝王=不足を補い/過多を捌き/運の追い風が揃う状態。
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当たり外れより“どう使うか”が鍵。守護神期は攻め、忌神期は守り。
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五行カウント → 季節補正 → 守護神候補 → 大運の順で、自分の勝ちパターンを見つけましょう。
付録:印刷OKのチェックリスト(ワークシート)
A. 命式の準備
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日干を確認(例:甲/乙/…/癸)
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主星/従星の強弱をメモ
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生まれ季節(寒/暑・燥/湿)をメモ
B. 五行カウント
木 | 火 | 土 | 金 | 水 |
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□ | □ | □ | □ | □ |
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過多:____ 不足:____
C. 守護神候補
-
不足を補う:____
-
過多を捌く:____
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季節補正と一致?(はい/いいえ)
D. 制御の確認
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忌神を合/冲/剋/泄で制御する配置がある
E. 運の風向き
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直近10〜20年の大運:____(守護神寄り/忌神寄り)
F. 行動計画(1行)
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守護神期にやる:____
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忌神期は避ける:____
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